トレーラーを検討中の方へ

「運転」「維持費」「使い方」

キャンピングトレーラーをお考えの方が一番心配されていることは、「運転のこと」そして「維持費」「使い方」ではないかと思います。 以上の点をふまえて、これからのキャンピングトレーラーご検討の参考にいただけるように解説書を作成しました。 特に冬場の使い方については、温暖な湘南地域にある弊社の体験ですと真実味がないといけないので、北海道での使用方法を確認して作成いたしました。 こちらの方も是非ご参考にして下さい。

海外のキャンピングトレーラー事情

欧米では、キャンピングトレーラーは非常にポピュラーな乗り物です。 ヨーロッパ キャラバン連盟(ECF)の2011年の加盟国におけるキャンピングトレーラーの保有台数合計は、何と4,054,900台。 その中でも弊社と関係の深いドイツでは900,000台フランスでは844,800台で全体の43%を占めています。 それでは、キャンピングカーはどうかと言いますと、同じく2011年のデータでは1,375,600台となっており、圧倒的にキャンピングトレーラーの台数が多いことがわかります。 私が10年程前にヨーロッパを旅行した際にもキャンピングトレーラーを沢山見かける事がありました。 欧米で愛されているキャンピングトレーラーでの旅を是非、皆様にも味わって頂きたいと願い、インディアナ・RVはキャンピングトレーラーの販売事業を展開しております。

キャンピングトレーラーの運転について

トレーラーのけん引走行については、トレーラーの車両総重量が750kg以下であれば、けん引免許を取得する必要がありません。 特殊な免許資格を必要としない分、皆様が想像されるような運転の難しさはないと言えると思います。 バックでの走行についてはトレーラーを動かしたい方向と逆にハンドルを切る「逆ハンドル」の操作が必要となりますが、わずかな練習で慣れる事ができるものです。 トレーラー購入後のお客様に「トレーラーの運転はどうですか?」と聞くと「思ったより簡単ですよ。ちゃんと後をついて来ますね。」と言うお答えをよく耳にします。 不安は注意で補えます。 それ以上の楽しさが皆様を待っていますよ。

けん引車について

トレーラーをけん引する「けん引車」について注意すべき点をご案内したいと思います。 まずは、けん引走行のスタート時ですが、オートマチック車であればクリープ現象を利用しつつ、マニュアルミッション車では軽くアクセルを踏み、ゆっくりと発進をすることを心がけて下さい。 特に、けん引車とトレーラーが一直線上に連結されている状態ではなく、いわゆる「くの字」の状態で連結されている時には、けん引車に「ねじれの力」が加わります。 いきなりアクセルを強く踏み、けん引車の車体に強いねじれの力が加わることを続けると長期的にはけん引車のスライドドアの閉まりが悪くなる、リヤハッチドアから雨漏れが発生する等の車体の変形が起こる可能性がありますので注意が必要です。 

けん引車のオートマチックトランスミッションについてご質問を頂くことが度々ありますので、その点についても記述したいと思います。 平坦な道路でのけん引走行時には、まず起こる事がありませんが、急な上り坂が続く道路をけん引走行した場合に、けん引車のATF(オートマチックトランスミッションフルード)の温度が上昇し、ATF警告灯の点灯や、水温計の上昇が起きてしまうことを聞くことがあります。 これは、上り坂でスピードが上がらない状況において、スピードを上げるために無理なアクセルワークを行うことにより、オートマチックトランスミッションの「半クラッチ状態」が長く続くことでクラッチが熱を持ち、ATFの温度が上昇する為と考えられます。 これを回避するためには、無理なアクセルワークをしない、途中で休憩が可能であれば休憩をしながら走行を続けることが必要です。 また、ATFを車両に規定されている状況よりも早く交換する事や、ATFの温度の上昇を防ぐためにATFクーラーを設置するをとを奨める話を聞くこともありますが、これらの行為は慎重に行うようにして下さい。 ATFの量や質を間違えるとかえってオートマチックトランスミッションの故障を招く原因となる事があります。 昨今、各車両に採用されているオートマチックトランスミッション「CVT」は、けん引時の負担に耐えることができず、ベルトが切れてしまうのではないかと心配する声を聞くこともありますが、ここで言う「ベルト」はスチール製の駒を連ねて作られた構造をしており、ベルトは引っ張られるのではなく、プーリーの圧力によって送り出される機構の為、ベルトが切れるということは構造上考えにくいと言うことが専門家の意見です。 以上が、けん引車についての事ですが、トレーラーけん引時は通常の走行とは異なり、けん引走行に適した運転が必要であることを忘れずに。 また、けん引走行に限った事ではありませんが、急発進、急加速、急ブレーキには特に注意が必要です。

高速道路および有料道路について

トレーラーけん引走行時においても、高速道路、有料道路の通行には全く問題ありません。 料金体系は3,4,5,6,7,8のナンバーがけん引車である場合は、普通車料金のワンランク上にあたる中型車料金となります。 ※中型車料金は、普通車料金の約2割増しとなります。

<一例として>

東京~名古屋(東名高速道路/平成25年1月7日現在)普通車料金6,900円に対し、中型車料金8,250円となります。 但し、料金体系に「中型車」の設定がない有料道路の場合には、けん引走行時でも、普通車1台分の料金となります。 ※けん引車が「3,4,5,6,7,8」ナンバーに限ります。

また、高速道路でのトレーラーけん引時における法定最高速度は80km/hですので、スピードの出し過ぎにはくれぐれもご注意下さい。 スピード超過によって走行性が不安定になっているところに、大型貨物車の追い越しなどで横風を受けると、けん引車とトレーラーが「へび」のように蛇行してしまう「スネーク現象」を引き起こす可能性があります。 高速道路のけん引走行についても、けん引走行を自覚し、走行する事を心がけて下さい。 乗り方を理解すれば、楽しく、安全で、快適なトレーラー旅行を満喫できますよ。

ETCについて

トレーラーをけん引した状況でもETCを利用することは可能です。 但し、ETC車載器にトレーラーをけん引するための設定を行う必要があります。 すでにETC車載器を搭載している車であれば、ETCの「再セットアップ」を行って下さい。 あまり知られていませんが、ETCセットアップ申込用紙にはけん引装置の有・無と言う項目があり、この欄にチェックをするだけで特に難しいことはありません。 ETCのセットアップ(再セットアップ)が完了したら、即日のETC利用が可能です。 このセットアップが完了すると、けん引車のみでのETCゲート通過時には、けん引車のみの料金が自動判別され、トレーラーけん引時にはそれに対応した料金を自動判別するようになります。 ETCゲートに設置されたセンサーは「けん引装置 有 」としてセットされたETC車載器を設置した車に対してのみ、車軸の本数等を感知し、適正な料金表示を行うと言うわけです。 けん引車だけであれあば車軸は2本、トレーラーけん引時であれば、センサーを通過する車軸は3本になりますよね。 ETCの確実なセットアップでスマートな高速道路、有料道路のご利用をお勧め致します。

自動車税について

キャンピングトレーラーは自動車と同じ扱いになる為、「自動車税」や「車検」が必要になります。 年間の自動車税は都道府県によって違いますが、東京都,神奈川県,千葉県,埼玉県等は10,200円です。

車検について

車検は2年毎で、車両重量1t以下のキャンピングトレーラーでは、重量税8,200円自賠責保険5,100円です。 弊社で車両をお預かりして、「ブレーキ分解整備」「灯火類の確認」「ガス配管の圧力検査」「各所のグリースアップ」「床下防水塗料の確認および補修」の弊社規定の基本整備費を合わせても、おおよそ70,000円程度です。 年間の自動車税,車検整備費用(弊社整備の場合)を合わせると、車検の有効は2年ですので、1年分の維持費はおおよそ45,000円程度になります。

キャンピングトレーラーの自動車保険について

自動車保険(任意保険)の対応は、けん引走行時に起きたキャンピングトレーラーによる接触事故等については、けん引車の「対人」「対物」保険が適応されます。(但し、国内問わず一部の損保会社の自動車保険には、けん引走行中のトレーラーによる事故をカバーしないものがありますので確認が必要です。) ここで注意しなければならないのは、けん引走行中のトレーラーによる事故をカバーする自動車保険でも、走行に起因しない場合に起こった事故については自動車保険の適応がない点と、けん引車とトレーラーの連結を切り離した段階でけん引車の自動車保険はトレーラーに対し、適応されなくなる点です。

<けん引車の自動車保険の適応例>

トレーラーをけん引走行中に交差点を左折した際に、トレーラーが横をすり抜けてきたバイクと接触し、事故を起こしてしまった。 この場合については、けん引車の自動車保険の適応が可能です。

<けん引車 自動車保険の適応外(走行に起因しない)例>

サービスエリアの駐車場にけん引車とトレーラーを連結したまま駐車し、トレーラーの中に入った後、トレーラーから出る際にドアを開けたら隣りに駐車していた車にドアが当たり、キズを付けてしまった。

キャンピングトレーラー使用中は、走行に起因しない状態での事故の可能性や、連結を切り離した後での動きによる事故の可能性も少なからず考えられますので、是非、自動車保険のご加入をお勧め致します。 また、けん引走行中にトレーラーをカバーする自動車保険でも、「車両保険」の適応はありませんので、車両保険をお考えの方については、必ずトレーラーに別途「車両保険」の加入が必要になります。

トレーラーも公道を走る乗り物です。 是非一度、保険について考えてみてはいかがでしょうか。

キャンピングトレーラーの保管場所について

トレーラーを登録する際には、自動車と同じく車庫証明書の取得が必要となります。 規定は普通自動車の場合と同じで、自宅から半径2km圏内の範囲で保管場所を確保する必要があります。 しかし、一定の基準を満たすトレーラーには特例事項があり、これがいわゆる「モータープール特例」です。 この場合の規定では、車検証の“車体の形状”が「キャンピングトレーラ」になっている事、トレーラーの全長が5.7m以上、全幅が1.9m以上のどちらかに当てはまる事が条件です。 この条件に当てはまる事ができると、モータープールとして登録されている駐車場であれば、自宅からの距離に関係なく車庫証明の発行を受ける事ができます。

ヒッチメンバーについて

弊社では、その車両に適合した専用のものを選定し、装着させます。 ヒッチメンバーは大きく分けて「アメリカタイプ」と「ヨーロッパタイプ」があり、それについても車両によって選ぶようになります。 欧米では、トレーラーをけん引する事が前提で、自動車が生産される事が多く、様々な車種でヒッチメンバーの装着が可能になっています。 日本のヒッチメンバーメーカーは車両総重量750kgクラスのキャンピングトレーラーをけん引するに際して、国産車であれば、車両重量がおおよそ1,500kg以上(排気量2,000ccクラス以上)の「ミニバン」「ステーションワゴン」「SUV」「バン」タイプの車が望ましいとしており、そのクラスの車について多くのヒッチメンバーを製作しております。 しかし、前述の条件に当てはまる車であってもヒッチメンバーの装着ができない車種があったり、条件に当てはまらない車であってもヒッチメンバーの装着が可能な車種もありますので、ご検討の際にはお気軽にお問い合わせ頂ければと思います。

けん引車とトレーラーをつなぐ13ピンコネクター電装について

けん引車とトレーラーを連結させる際には、電気的にも連結をさせる必要があります。 一番の目的は、けん引車のテールランプとトレーラーのテールランプを同時に点灯させる為です。 この時のけん引車の各テールランプの配線には、トレーラーを連結した事によって通常の倍の電気が流れる事になります。 その為「けん引車のテールランプヒューズが切れる」「車に搭載されているコンピューターにエラーが起こる」または、けん引車のテールランプがLEDを使用していて、各ランプ配線の許容が極端に少ない為、「直接的な配線分岐を取る事ができない」等の問題がでてきます。 インディアナ・RVでは、けん引車の電装工事の際に省電力リレーユニットを用いる事でこの問題を解消しています。 各ランプ配線からはユニット内のリレースイッチをONさせる為の少量の電力を受けるにとどめ、リレースイッチがONになると、けん引車のメインバッテリーからトレーラーのテールランプを点灯させる為の電気を流す仕組みを構築します。 この電装手法によって、けん引車ランプ配線の負担がなくなり、けん引車に起こりえる不具合を未然に防ぐ事ができるわけです。

走行充電システムについて

けん引車とトレーラーを電極カプラーで接続させ、けん引車のバッテリーとトレーラーに搭載されるバッテリーを電気的につなぎ、トレーラーのバッテリーを充電させるのが走行充電です。 しかし、これだけの対応では長い配線を通して送られる電気に起こる「電圧降下」によって、もとあった14V程度の電圧が、トレーラーのバッテリーに届く頃には13V程度まで落ちてしまい、バッテリーの充電が十分に行えない状態となってしまいます。 これが「走行充電は使えない」と言われてしまう要因です。 この「電圧降下」を解消する為に、トレーラーに「ブースター機能付走行充電器(オプション)」を搭載させ、低下してしまった電圧を充電に最適な14.4Vまで昇圧し、バッテリーに入力させる方法をとっています。 「走行充電器」という名称でも「ブースター機能がない」ものがあります。 これは配線距離の短いキャンピングカー等には有効に働きますが、配線距離が長く「電圧降下」の出てしまうキャンピングトレーラーには有益なものではありませんので、「走行充電器」となっているものに「ブースター機能」が備わっているかどうかをチェックをしてみて下さい。

キャンピングトレーラーの積載について

トレーラーへの積載には注意が必要です。 けん引走行はトレーラーの全体重量を少なくする事ができれば、より安全走行が可能になる為です。 お出掛けをされる際に、全く荷物を持たずに出掛ける事はできませんので、何をトレーラーに積み、何をけん引車に積むのかを仕分けする必要があります。 基本的には、トレーラーにはサイズは大きいが重量の軽い物。 けん引車には道具類の重量の重たい物。 といった形が良いと思います。 

例えば、トレーラーに載せる荷物は、衣類,寝具,食材等に限定し、その他の荷物は、なるべくけん引車に載せるといった感じです。 トレーラーのフロント側とリヤ側への積載には特に注意して下さい。 フロント側(フロントロッカー内、または室内フロント側)へ過剰に重量がかかる状態ができると、その重量は連結部にかかる重量となります。 連結部に過剰な重量がかかってしまうと、トレーラーの連結部を構成するオーバーランデバイスという部品に亀裂が生じたり、慣性ブレーキ動作部に負担がかかり過ぎる事で、正常なブレーキ動作ができなくなる事もあります。 リヤ側に過剰に重量がかかり過ぎると、スネーク現象を起こしやすくなります。 ここで注意したいのは、全体重量が軽い状態でも、リヤ側に重量がかかる状況を作ってしまうとスネーク現象を起こしやすい状況となる点です。 また、トレーラーの重量を重たくしてしまう事で、けん引車に過度の負担がかかり、トレーラーだけではなく、けん引車に不具合が発生する事も考えられます。 キャンピングトレーラーは「貨物車」ではない事を忘れてはいけません。 キャンピングトレーラーが持つ構造特性を是非ご理解下さい。

“脱プロパンボンベ” の「Vエディション」

欧米のキャンピングトレーラーは搭載される「ヒーター」「コンロ」「3WAY冷蔵庫」を稼動させる為に“プロパンガスボンベ”を使用します。 これは、欧米ではプロパンガスを使う事が日常的で、使用する環境が日本よりも遥かに整っている為です。 しかし、日本ではプロパンガスボンベの使用はあまり日常的ではなく、プロパンガスの充てんも場合によっては簡単にはいきません。 昨今ではこのプロパンガスの充てんが、よりいっそう難しくなっている事は事実です。 そこでインディアナ・RVは“プロパンガスボンベ”を使用しない「Vエディション」を確立させました。 これにより「ヒーター」は灯油を燃料とする灯油FFヒーターに、ガスを使用しなければならない「コンロ」「3WAY冷蔵庫」にはカセットガス供給ユニットとガス調圧器を組み合わせる事で実現したカセットガスを使用します。 灯油はガソリンスタンド等で、カセットガスはスーパー,コンビニ,ホームセンター等で購入する事ができ、両燃料は日本でも日常的に使われる為、調達に困る事はありません。 但し、冬季にカセットガスを使用する場合には、外気温状況にもよりますが、「イソブタン」や「プロパン」を含んだ低温状況においても燃焼ができるもののご使用をお勧め致します。 また、上記以外に「Vエディション」では「ディープサイクルバッテリー」「AVモニター(デジタル表示のバッテリー電圧,電流計測器)」「LED室内照明」「一酸化炭素警報器(COアラーム)」をオプション装備ではなく標準装備とし、「快適性」と「安全性」を追求しました。 インディアナ・RVは、海外ではなく日本でキャンピングトレーラーを使う事を大前提に、これからも日本の使用環境に合わせたオリジナル装備のキャンピングトレーラーをご紹介し続けていきます。

キャンピングトレーラーの冷蔵庫について

通常、トレーラーの冷蔵庫は3WAY方式で、AC100V,DC12V,ガスのいずれかの動力源で冷却をさせます。 3つの動力源の使い分けは、「AC100V/ガス」はトレーラー設置時、「DC12V」はけん引走行時となります。 けん引走行中の冷蔵庫の冷却は、けん引車から受けるDC12V電源を利用して行います。 しかし、前述の走行充電のご説明の際にお話をした「電圧降下」がここでも起こってしまい、冷蔵庫の冷却に必要な12V10Aの電気の入力が難しくなってしまいます。 我々もテスターを使い、実際にどの程度の電気が流れているかを確認しましたが、そこでは7Aの値を示していました。 DC12Vでは70%程度の稼働状況になってしまうという事です。 トレーラーに搭載のバッテリーによって不足分を補う事も可能ですが、走行充電の入力との電気の相殺を考慮すると走行充電での入力が約半分になってしまう為、良い方法とはいえません。 そこでDC12Vでの冷却時には保冷材等を用い、冷却動作を補助する事をお勧めしております。 また、トレーラー搭載の冷蔵庫はご家庭で使用している冷蔵庫と違い、コンプレッサーを使用していません。 冷却の方法は、液化アンモニアが気化する際に熱を吸収する「気化熱」の作用を循環させて行います。 この方式では冷却の動力源として電気以外の「ガス」を使用できる点、運転時の静音性、可動部品がない事による長寿命が最大の利点です。 しかしながら、スイッチを入れてから冷蔵庫内が使用可能な温度状態(冷蔵庫はサーモスタットダイヤルの調整により、冷蔵庫内を「10℃以下」にさせる能力を持っています。 基本諸元では周囲温度15℃~25℃の際にサーモスタットダイヤルを中央設定にすると庫内温度が10℃以下になるとしています。)になるまでに約12時間を有する点、冷蔵庫の正常運転可能周囲温度が10℃~32℃である点など、多少の使用条件の制約があります。 但し、冷蔵庫の製造メーカーは、周囲温度10℃以下での使用には「ウインターカバー」の装着を、周囲温度32℃以上での使用には「クーリングファン」の追加装着により改善できるとしています。 冷蔵庫の追加オプションについてはお気軽にお問い合わせ下さい。 トレーラーに搭載されている冷蔵庫はご家庭で使用しているものとは、その性能,特性が異なります。 性能,特性をを正しく理解し、使用状況においての対応方法が分かれば快適に、便利に使用して頂けるはずです。

トレーラーに搭載されるカセット式トイレ

キャンピングカー、キャンピングトレーラーに搭載されるトイレには二つの種類があります。 一つはヨーロッパの「カセット式」、もう一つはアメリカの「ダンプ式」です。 「ダンプ式」のトイレは、トイレの処理をする際にキャンピングカーまたはトレーラーの近くにトイレの汚物を排出する為のマンホールが無いと処理ができません。 日本ではこのような使用環境がまだまだ整っているとは言えない状況の為、「カセット式」の方が使い勝手が良いのではないかと思います。 インディアナ・RVがご紹介をしているキャンピングトレーラーには「カセット式」のトイレが採用されています。 このトイレは洋式の水洗トイレと同じようにフラッシュした水で汚物を便器の下に設置した「カセットタンク」に流し落とす仕組みになっています。 カセットタンクは外から簡単に取り外す事ができ、処理ができる所まで運ぶ事が可能です。 処理の際には、オートキャンプ場に備えてあるダンプステーションで行うか、その他に指定があればその指定に従う。 または自宅のトイレに流す等で行います。 「カセット式」はタンクを持ち運ぶ事ができ、処理をする場所が必ずトレーラーの近くにある必要がないため非常に便利です。

キャンピングトレーラーの暖房について

従来のトレーラーのヒーターシステムはプロパンガスボンベを使用するガスヒーターですが、インディアナ・RVのヒーターは「灯油FFヒーター」を採用しています。 ヒーターは「灯油」を使用する事による燃料調達性の良さと、安価な燃料費を一番に謳っておりますが、寒冷地での使用に適している面も持ち合わせています。 プロパンガスはボンベに圧入された液化ガスが圧力を開放する事により気化し、各ガス機器に供給される仕組みとなっています。 ガス自体は凍結しないのですが、「ボンベ」の凍結によりガスが気化できなくなる事があります。 しかし、灯油であれば問題が生じる事がありません。 灯油は液体のまま使用し、その凝固点は-40℃以下となっている為です。 さらに、灯油FFヒーターは走行中の稼動も可能です。 移動の途中からでもヒーターを稼動させる事ができれば、目的地に着いた時には室内は暖かい状態ができているといった具合です。 これも、灯油FFヒーターだからできる事です。

灯油FFヒーターは、ヒーターユニットのファンが燃焼空気を外気から吸入し、排気ガスをトレーラー室外へ放出します。 暖房用空気はファンによって室内を循環させ、燃焼用の空気と暖房用の空気は別回路になっていて、室内に排気の出ない安全設計となっています。 室内温度を20℃に設定して使用した際、8時間のヒーター稼動で灯油の消費は外気温によって違いは出ますが、おおよそ1.5リットル程度です。(※けん引免許不要トレーラーの場合。)  ヒーターは電子制御で無駄のない完全燃焼と、設定温度に達すると出力を抑えた燃焼制御を行う省エネを考えた設計となっています。 さらに技術革新によって開発されたセラミック型グロープラグがヒーターの消費電力を大幅に削減。 低電圧防止機能も付いており、トレーラーに搭載される105Ahでも安心してヒーターを使用する事ができます。(※けん引免許不要トレーラーの場合、消費電力は12Vで14~29Wです。)  また、インディアナ・RVの「Vエディション」では、ヒーターでのバッテリー消費を考慮し、室内照明を可能な限り「LED」に変更し、全体的な省エネ化を図っています。

キャンピングトレーラーの冷房について

けん引免許が必要なサイズのキャンピングトレーラーには、トレーラーメーカーでルーフトップエアコンの設定があり、インディアナ・RVではルーフトップエアコンまたは、セパレートタイプのルームエアコンを設定しております。しかし、400サイズ(トレーラー全長約6m)以下ではトレーラーメーカーにおいてルーフトップエアコンの設定がありません。 これは、トレーラーの耐荷重設計と装着した際のバランスの確保ができない為です。 この状況に対応すべく、インディアナ・RVでは、400サイズ以下のトレーラーについては窓用クーラーを装着させる事で対応しています。 このクーラーは室内のワードローブ内に取付けをする事でバランスを確保できる点と、重量がルーフトップエアコンやセパレートタイプのルームエアコンより軽い為、トレーラーにかかる重量負担を避けられる為です。 取付けの方法については、ワードローブ内に取付けを行う為、トレーラーの壁にのみ負担をかけず、ワードローブの建具部分にも負担を分散させるような施工になりますので耐久性にも万全の対策をしております。

キャンピングトレーラーに搭載のバッテリーについて

この説明は容量とか構造ではなく、自動車のバッテリーとの使用方法の違いをご説明します。 自動車のバッテリーとトレーラーのバッテリーの大きな違いは、自動車のバッテリー使用時の90%はエンジンで発電して充電しながら使用する所です。 バッテリー自体から電気を引き出すのはエンジン始動の時だけですが、トレーラーのバッテリーは反対に使用時はそのバッテリー自体の中から引き出して使用する事になります。 すなわち、自動車の場合は容量が10とするバッテリー自体から引き出すのはせいぜい0.5~1程度で、すぐにエンジンの始動によりダイナモより充電されますが、トレーラーのバッテリーは5~6程度引き出される事を繰り返すわけですから消耗は非常に激しくなります。 それでは、どうしたら少しでも長い時間使用できるようにするかと言いますとバッテリー電圧11.3以下になったら使用しない。 それとトレーラーを使わない時は、外部電源を取り入れるか、ソーラーチャージャーで充電状態を作る。 もしくはバッテリーのマイナス端子を外し、(インディアナシリーズではバッテリースイッチが装備されていますのでスイッチを切って下さい。)放電を防ぐかのどちらかの方法をとりあえず行ってみて下さい。

キャンピングトレーラーのタイヤについて

キャンピングトレーラーのタイヤ管理は、自動車のタイヤ管理以上にこまめなチェックが必要です。 これはキャンピングトレーラーが自動車のように日常的に動く事がない為です。 具体的なチェックは、

タイヤ空気圧の確認

空気圧が低下すると、タイヤの耐荷重も低下する為、キャンピングトレーラーの重量を支える事ができず、場合によってはバーストを引き起こす可能性がある為、お出掛け前の空気圧チェックが必要です。

ホイールボルトの増し締め確認

トレーラーのホイールはナットではなく、ボルトで取り付けられています。 ボルトはナットより緩みが早いといわれ、お出掛け前にボルト増し締め確認を行うように心がけて下さい。

タイヤの劣化状態チェック

トレーラーは自動車のように頻繁に動く事が少なく、タイヤの溝がなくなり、交換を行う可能性がほとんどありません。 その為に、タイヤに起こる、ひび割れ等の劣化が起こっていても見落としてしまう事がしばしばあります。 タイヤサイドに起こったひび割れや、溝内に起きたひび割れが確認できた場合には、早期にタイヤ交換を行うようにして下さい。

各都道府県の公安委員会の対応によって異なりますが、冬季には、トレーラーにもスタッドレスタイヤもしくはタイヤチェーンが必要になる場合があります。 但し、トレーラーの中には標準で雪道にも対応した「M&S(マットアンドスノー)タイヤ」を装着しているものがあり、この場合には特にスタッドレスタイヤに履き替える必要はありません。

ワイヤレスリモコン操作の「ムーバー」

これは、トレーラーバッテリーの電源を利用して、ワイヤレスリモコンでトレーラーを自由自在に移動させる装置です。 通常、切り離した状態での手で押しての移動は平坦地ではできますが、少しでも傾斜した所では、手で押して動かす事が容易ではありません。 この装置があれば、15%の勾配まで秒速17cmで移動可能です。 こんな便利グッズ、いかがですか♪

その他

ヒッチメンバーの事、何でも気になることがございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

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冬のキャンピングトレーラー走行について

装備編 1-1 スノードライブの第一歩はタイヤから

雪道でのグリップを得る為、安全走行には欠かせないスタッドレスタイヤをけん引車、キャンピングトレーラー共に履き替える方が良いかも知れません。 また、路面状況によってはタイヤチェーン(非金属チェーン)を念の為用意しておく事もお勧めします。 チェーン装着時は直線でも時速50キロが限界走行速度と認識しておいたほうがいいでしょう。

1-2 バッテリーチェック

温度が下がると蓄電、放電共に効率が悪くなります。例えば、25℃での効率を100%とした場合、マイナス10℃では約70%、マイナス20℃になると、わずか60%しか働いてくれません。ガソリンスタンドで液の比重を測ってもらい不足しているようなら充電してもらいましょう。 キャンピングトレーラーに100V入力時の充電機能付きの場合は走行前に充分にサブバッテリーを充電しておき、電源の節約をする事と最低でもブースターケーブルは必需品かも知れません。 冬期間けん引車、キャンピングレーラーの両方共、私の場合はバッテリーを保温材(発泡スチロール等)で囲んで使用しています。 皆さんにも是非お勧めしたいことです。又500Wクラスで12V充電の出来る発電機も用意しておきたい物のひとつでしょう。 冬場に長期間キャンピングトレーラを使用しない場合は、満充電した上でコネクターを外し、可能であればバッテリー自体を外し、室内の暖かい場所で保管するのがベストでしょう。

1-3 けん引車のラジェーターチェック

耐寒性のロングライフクーラントを使用し、交換時期(通常2年間)に入れ替えておく方が安心できます。

1-4 キャンピングトレーラとけん引車の冬支度について

実際に極寒冷地である北海道のユーザー様での使用対応例です。

ガラスコーティング剤で氷雪の付着を防ぐ事、これはスノードライブの絶好のアイテムです。あらかじめ塗っておくタイプとウォッシャー液に混ぜておいて随時吹きつけるタイプがあります。 商品名を参考までに(レインX,ガラコ,レインダッシュ)。  けん引車、キャンピングトレーラーのボディーにはワックスを塗りシャーベット路面からの付着を付きにくくする事と、又、ガラス面の着氷や、ドアノブや鍵穴の凍結に威力を発揮するスプレー式の解氷剤を吹き付けておき車内に備えておく。 可動部分の凍結を防ぐグリスや潤滑スプレー(シリコン等)も用意し備えておくと便利です。 けん引車のウインドウォッシャ-液の凍結防止には、寒冷地用ウォッシャ-液を入れます。 寒冷地にてキャンピングトレーラーを保管する際に注意すべき事は またキャンピングトレーラー内の給水タンク、ボイラー、トイレ汚物タンク、シャワーなどの凍結、膨張、破裂を防止する為に、ホース、タンク類を含めたすべての水抜き(水落とし)を必ず行って下さい。、シャワーなどホース内に水が溜まってる場合もありますので、あらかじめ外した上で、すべての蛇口、水抜き用のバルブを開き水を落としてください。 その後、更にポンプを数分間作動させ、水を確実に落とします。 作業終了後、各部水抜き用のバルブは必ず全開のままの状態にして下さい。(完全に水は抜けないものと仮定して蛇口、水抜き用ドレンは開放しておいて下さい。)更に作業後、しばらく走行してトレーラーをゆすらせるとより確実に水が抜けるでしょう。 キャンピングトレーラーのカセットトイレの凍結防止には、冬用のウィンドウォッシャー液を使用される事をお勧めします。 不凍液の使用は、性質上カセットトイレタンク内がベタベタになってしまいますのであまりお勧め出来ません。 また、カセットトイレを使用しない場合は出来るだけきれいに清掃し、前項で説明しましたように、必ずタンク内の水は確実に抜いておいて下さい。

1-5 エンジンオイルの性質を知る (北海道以外の地区)

けん引車のマニュアルで確かめ、寒冷地用W表示のやわらかめのオイルを使用すれば寒い朝でも楽にエンジンが始動します。

1-6 ディーゼルの燃料 (北海道以外の地区)

燃料の凍結には注意が必要です。 軽油は外気温がマイナス10℃を割ると凍ります。 そうなるとフューエルパイプが詰まりガス欠と同じ状態になってしまいます。 どうすれば良いのかというと、寒冷地用の軽油を入れれば良い訳です。 雪の降る地域ではそれぞれに、気温に見合った軽油を販売しています。

1-7 ランプチューニング

吹雪、降雪の中でむやみに補助ランプを点灯するのは逆効果でありヘッドライトはロービームのままでスローダウン走行する方が安心です。

ドライブテクニック編 2 -1 スリップのメカニズム

操スノードライブは状況によって次々と路面が変化するドライ、ウエット、アイスバーン等でありタイヤのグリップ力を超えるとスリップの原因になリます。 もっとも手っ取り早い方法は速度を低くする事です。 また、けん引車にも色々あって、いわゆる4駆は雪に強いと信じられていますが、けれどもそれは間違いで、例えばホイールベースの短いジープタイプと、逆に長く全高の低い乗用車を比べると、乗用車の方が圧倒的に安定性が高い。 ブレーキはどちらも4輪に付いていますし、コーナリング中も駆動方式に関係なく4本のタイヤでグリップしているので最終的に止まったり、曲がったりする能力に違いはありません。 しかしながら、加速とスピードを出すことは4WDの方が容易なのですが。

2-2 スノーアンドアイス路面状況を読みとる

キャンピングトレーラーをけん引しての走行で、もっとも滑りやすいのはブラックアイスバーンとミラーバーンです。 ブラックアイスバーンとは、アスファルト上に新雪が降り一度解け再び凍り鈍く光る氷で、天気が良く冷え込みが厳しい夜間朝方は特に要注意です。 ミラーバーンとは、交差点やブレーキポイントがスタッドレスタイヤによって磨きこまれツルツル路面になるいずれも危険な路面状況です。

2-3 凍結路、雪道での発進

2WDではタイヤを空転させないように、そろりとスタートさせAT車ならクリープを利用して発進させましょう。 4WDは多少ラフなスタートしてもタイヤはグリップしてくれるので気楽に発進できます。 凍結した路面では2WD、4WDともに、ステアリングはまっすぐに保ちゆっくりと発進させましょう。 凍結路では車の挙動変化で簡単に進行方向を失い斜めに滑ったりしがちですから注意してください。

2-4 ブレーキテクニック

けん引走行ではフットブレーキを使いこなせる速度域と車間距離を充分に取って走行することが大事です。 一般に雪道ではエンジンブレーキを中心に使う事を奨励しているようですが、エンジンブレーキはあくまで補助的なものであり減速は可能ですが停止することは不可能です。 特にAT車のエンジンブレーキはマニュアルトランスミッションに比べて一般的に弱く、高いギヤではほとんど減速は期待できません。 減速、停止は路面に関係なくあくまでもフットブレーキを使って行わなければなりません。 雪道でフットブレーキを踏むとスリップして危ないとか、怖いという事は速度が出過ぎている、使い方が悪い、踏み方が下手である、タイヤのグリップが悪すぎるなど条件が考えられ、技量や性能に対して速度が出過ぎるのが大きな原因でしょう。 ブレーキの使い方で最も問題になる事が制動距離です。 赤信号のはるか手前から制動を開始したのなら慌てる事も無いし、強く踏みすぎる可能性も無くなるでしょう。 制動距離はタップリ取り、車間距離もタップリ取る事がキャンピングトレーラーをけん引してのスノードライブの最重要点です。 コーナリングで大切な事はコーナー手前で十分減速する事、スローインファーストアウトという言葉がありますが加速しながらコーナーを出られるくらい手前で十分な減速をすれば安全に曲がることが出来ます。 カーブの手前では十分に制動するとか、制動時間や制動距離を通常の2倍以上タップリ取る事が重要です。 コーナーの手前の減速はフットブレーキとエンジンブレーキを併用するほうが安心です。

2-5 雪のワダチ走行

ワダチのあるところではワダチの中に車輪を落として走行する事が基本です。 ただしワダチの幅がトレッドと合わない時はワダチをはずして走行した方がいい場合もあります。 ワダチから抜け出す時、例えばすれ違い右左折などは十分に減速してください。 無理をせず連結されているキャンピングトレーラーをドアミラーで確認し、速度を落として乗り越え後輪がズルリとくる事はあっても大きく滑る事はありません。 ワダチ上のすれ違い時には相手方の車に道を譲る方が良いでしょう。

2-6 駐車時のテクニック

屋根の雪が落ちて来るような場所、さらに直接風の当たる所を避け風下に向けて止めましょう。 少しでも日当たりの良い場所に駐車し、サイドブレーキは引かずにギヤをローかバックに入れ、ATであればパーキングに入れます。又、吹き溜まりになる場所も避けた方がよいでしょう。

2-7 スノードライブに欠かせないグッズ

皮グローブ又は軍手、スコップ、スタックボード、けん引ロープ、寒冷地用ウインドウォッシャー液、曇り止め剤、ブースターケーブル、ガラスコーティング剤、霜取りスクレパー、潤滑剤スプレー、タイヤチェーン、冬季用ワイパーブレード、スノーブラシ等です。

以上のことをマスターして白銀のアウトドアへ!

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